YOKOHAMA MINATO MIRAI21

1人でもOK。地上65階にある茶室でお点前を初体験

茶道に華道など「道」とつくものはなんとなく敷居が高い。日本人として、基本的な作法くらいは身につけておきたいけれど、今さら習うのもちょっと恥ずかしい。
そこで見つけたのがここ。友達同士ではもちろん、1人でも茶室を借り切ることができ、先生のお点前で茶道の流れを一通り体験できる。お茶菓子が付いて1人1,500円というのもありがたい。
場所柄、外国人観光客の利用が多いのはもちろんだが、仕事の合間にリラックス目的で訪れるサラリーマンも少なくないとか。確かに、65階にある天空の茶室は、千利休が知ったらひっくり返るほど開放的で清々しい。この空間を独り占めできるだけで、日頃のストレスも吹き飛ぶ。


床の間正面には絶景を望む広間。床の間に飾られた軸や生け花もゆっくり鑑賞したい。他に四畳半台目席、立礼席もある。


季節を写したお茶菓子も楽しみの一つ。ここでまず質問。お茶菓子はいつ食べたらいいんですか? 先生によると、亭主がお茶を点てながら勧めてくれることが多く、基本的にはお茶を飲む前にいただくそう。
取材に訪れたのは8月なので、お茶菓子のモチーフは「ひまわり」。見て美しく、食べて美味しい! 他に、朝顔の花と葉をかたどった干菓子もいただいた。


茶碗を手に取り、時計回りに45度ずつ2回まわして器の正面を避ける。茶道の作法には一つひとつ理由があり、深いものだと改めて感動。お茶を飲みきったら、器を鑑賞することも作法の一環。


明るく開放的な茶室と、優しく穏やかな先生の笑顔のおかげで、緊張せずにお茶をいただけた。すごく苦いもの、というイメージがあったけれど、ちゃんと点てたお薄は意外とおいしくて、ほんのり甘さを感じるほど。


広間の正面には、横浜みなとみらいが一望。天気の良い日は、伊豆半島から大島まで見渡せることもあるという。冬の夕暮れ時は、夕日と富士山が望めることも。